ギリシア神話最大の英雄、ヘラクレスの12の難行はヘラの嫉妬が原因

ギリシア神話最大の英雄と言われるのがヘラクレスです。彼はゼウスが英雄ペルセウスの孫娘、アルクメネという人妻と行為に及んで身ごもった子供でした。このことをゼウスは「次に生まれるペルセウスの後裔がアルゴスの王になる」と宣言。嫉妬深いことで有名なヘラがこれを見逃すはずもなく、彼女はヘラクレスが生まれるまで出産を妨害、ひどい陣痛で悩ませ、しかも妨害はこれだけに及びませんでした。

生まれた子供に毒蛇を放つ

なんと生まれたばかりの赤ん坊に毒蛇を送って暗殺してしまおうという考えでしたが神の力を早くから宿していたヘラクレスは赤ん坊とは思えない剛力を発揮し蛇を絞め殺します。ちなみに毒蛇を送りつけられた原因がこれまたゼウスが原因でした。ゼウスが我が子に不死の力を与えようと眠っているヘラの乳を吸わせようとしますがあまりの力にヘラが飛び起きてしまいました。このことが原因で蛇を送ったのです。ちなみにその時に飛び散った乳が天の川になったと言われています。

12の難行

ヘラクレスはその後立派に成長し様々な武術を学んで無双の戦士となりました。後に義父従い戦いに参戦し、妻との間に3人の子供を設けます。しかし、そこにヘラが再び現れます。ヘラは彼に狂気を植え付けさせ、結果彼は自分の子供を焼き殺すという行いをします。正気に戻った彼は後悔し、罪を償うために10の難行を行うことになります。結果的には12の行を行うことになれるのですが、ここでもヘラは彼の妨害を働きます。その一つが猛毒を持つヒュドラ退治。この際にヘラは巨大な化け蟹をヒュドラ側に加勢させます。アマゾネスの女王の腰帯の話でもヘラがアマゾネスの1人に化けてヘラクレスを攻撃するようにそそのかしています。アマゾネスの女王そのものに化けたという話もあり、いずれにせよこの女王はヘラクレスの手で殺されました。しかし彼女が身の潔白を訴える姿が嘘に思えなかったとして思い、後に後悔したという話もあります。この他にもこの難行で有名なのはネメアの獅子退治や地獄の番犬ケルベロスの生け捕りなどがあります。しかし、ヘラクレスはその妨害もものともせず、すべての難行をクリアしていったのです。

ヘラクレスのその後と死

この他にもヘラクレスは数々の冒険を続けます。多くの英雄が集まり、金の羊毛を求め航海を行ったアルゴー船に乗り込み、巨人とゼウスら神々の戦争、ギガントマキアでは神々が殺すことのできない巨人を半神半人であるヘラクレスがヒュドラの毒から作った毒矢でトドメを刺していくという活躍を見せました。そんなヘラクレスの最後はなんともあっけないものでした。自分の妻に手を出そうとしたケンタウロスのネッソスを毒矢で射殺した際にネッソスが「自分の血は媚薬になる」と吹き込まれ、後のそれを使ってしまったことで体が毒に侵されたのです。この毒は自分が撃った矢の毒で、助からないと判断すると火をつけさせ死にました。死後は神の座に登りますが、この時になってようやくヘラもヘラクレスを許し、自分の娘を妻として与えました。

ちなみにヘラクレスの本名はアルケイデスと言い、ヘラクレスは難行を行う前に巫女から呼ばれていた呼び名で意味を「ヘラの栄光」と言います。父親の不倫が原因で自分を恨みまくってしかも難行のさいに妨害まで行う女神の名前を自分の名前として使っていたようです。