結婚のために父親を死なせたヒッポダメイア

ピーサという国の王様オイノマオスは、娘のヒッポダメイアを溺愛していました。娘の幸せを祈って神に伺いを立てると、「娘は夫の手によって殺される」と神託がでてしまったために、娘が殺される前に夫を殺してしまおうと決意します。

次々と許嫁を殺されたヒッポダメイアは、計略をはかり、父を死なせて結婚しました。

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次々と殺されるフィアンセたち

オイノマオス王は、娘に求愛者が現れると、自分との馬車競争で勝てば許可する、という条件をつけました。相手にはハンディも与えます。まず自分がゼウス神に捧げ物をするので、求婚者はその間に先に出発して良いというものです。ただし、追いつかれたらその場で殺すという条件です。死をかけた競争ですが、かなりのハンディに、プロポーズした青年たちは勝利を確信し、承諾します。

しかし、王オイノマオスは負けるはずはありません。彼は軍神アレスの息子であり、父からもらった馬と馬具を持っていたからです。かくして、求婚者たちはあっという間に追いつかれ、次々と殺されました。12人の求婚者が殺され、王女ヒッポダメイアは悶々としてしまいます。父のおかげでいつまでも処女のままです。早く素敵な男性に抱かれたいと夢を見ます。そんなところに現れたのが、美男子ペロプスでした。

色仕掛けで馭者を買収し父をしなせることに成功

ペロプスはゼウスの孫ですが、父のタンタロスに殺されてスープにされて神々に供されました。タンタロスの策謀に気づいた神たちは、スープからペプロスの肉体を取り出し、つなぎ合わせて元通りにしましたが、そのときにペプロスは輝くような美貌の持ち主となりました。

ペプロスに一目惚れをしたヒッポダメイアは、王の馬車の馭者を色仕掛けで口説き、車輪に仕掛けをさせます。そのおかげで、ペプロスは王との競争に勝利し、王は走行中の事故で亡くなります。父親は亡くしたけれども、夫を手に入れたことでヒッポダメイアは大喜び。念願の初夜を迎えることができます。

しかし、馭者は納得できません。ヒッポダメイアに言い寄られて王を殺す手伝いをしたのに、褒美がありません。そこで、ペプロスとヒッポダメイアを馬車で送る途中で、へプロスが水を飲みにでかけた隙に、ヒッポダメイアを我がものにしてしまいます。これを知ったペプロスは馭者を殺してしまいました。

ヒッポダメイアの最初の男性がどちらだったのかは定かではありませんが、いずれにしても彼女は欲しかったものを手に入れました。

父親に溺愛されたために、いつまでも結婚できなかった処女ヒッポダメイアは、父親の馬車に細工をして殺してしまいました。そうまでしてでも、愛を手に入れたかったのでしょう。