トロイアの木馬の物語は、美女の不倫が起こした事件

スパルタの王妃レダは、とても美しい女性。全知全能の神ゼウスはこの人妻に言い寄り何とかモノにしようと謀ります。ある日、裸で水浴びをしているレダの姿を見かけたゼウスは欲情し、白鳥に化けてレダに近寄りそのままセックスをしてしまいます。そうして生まれた子どもがヘレネ。ギリシア一の絶世の美女です。

ギリシア中の男たちが、ヘレネをモノにしようと言い寄りました。毎日訪れる求婚者たちの中では喧嘩も起こり、殺し合いさえ発生しそうになったため、求婚者の一人オデュッセウスのとりなしで話がまとまります。ヘレネが誰を選んでも恨みっこなしで、皆がその男を応援するという約束です。結局、ヘレネはミュケナイの王子メネラオスを夫に選び、若いふたりはスパルタの王宮でラブラブなカップルとして暮らし始めました。

ヘレネの不倫

ある日、トロイアの王子パリスがスパルタを訪れたとき、ヘレネに出会い一目惚れをしてしまます。夫の留守をいいことに、手の早い王子は、その場で口説き落として性交してしまいます。夫との性生活に不満を抱いていたヘレネはパリスとともにスパルタを脱出し、トロイアへ逃亡してしまいました。

これに怒った夫のメネラオスは、ギリシア全土の兵をあげて、トロイアを襲うこととなります。この戦争は長期戦となり、決着がつかないまま10年が過ぎてしまいました。神々も二手にわかれ、ギリシアを応援する者、トロイアを応援する者がいたため、あるときはギリシアが優勢に、あるときにはトロイアが優勢になりました。大神ゼウスは中立の立場をとります。増えすぎた人間の数を、戦争によって減らすことを狙っていたからです。

トロイアの木馬

長年の戦いのすえ、トロイア軍は主だった武将をすべて失い、ヘレネを奪った王子パリスもついに倒れます。ギリシア軍は後一歩というところまで攻め立てましたが、最後の決め手がありません。そこで、考えついたのが「木馬の計」。中を空洞にした木馬をつくり50人の兵士を潜ませて、トロイアの城の前に置きました。ほかの兵士たちは、沿岸の船に待機し、木馬には「故国に帰るので、感謝の捧げものとして木馬を贈る」と貼り紙をしておきました。

戦勝を喜んだトロイア軍は、木馬を王宮に運び入れ、その晩は飲めや歌えやの大宴会。女達とも久ぶりに性生活を楽しみます。そして、トロイアの皆が酔っ払って寝静まったころに、木馬の中からギリシアの兵士たちが現れ、トロイア軍を皆殺しにし、女子供を奴隷として持ち帰りました。

トロイア戦争は、美女ヘレネの不倫がもたらした戦争で、最後は、「木馬の計」で戦争が集結しました。